1.初恋列車

作詞:里村龍一
作曲:北野明

終着駅の 青森で
北行く船に 乗りかえりゃ
しぶきがくれの 海峡に
灯り見えます 函館の
何処にあの娘は いるのやら
夜行列車で 来たんだよ
霧がかくした 初恋を
想いだしたらヨー 逢いたくて

かもめが鳴いて 翔ぶ声が
淋しく沁みる みなと町
噂たずねて 苫小牧
ひとめ逢うまで 帰れよか
何処にあの娘は いるのやら
今日も岬に 陽が落ちる
泣いて別れた 初恋を
今じゃあの娘はヨー 忘れたか

漁火ゆれる 海沿いを
面影抱いて ゆくんだよ
釧路 室蘭 行く旅は
きっと明日も また続く
何処にあの娘は いるのやら
夜行列車が 仮の宿
胸にせつない 初恋が
北の果てまでヨー 呼ぶんだよ


2.北行き最終便

作詞:仁井谷俊也
作曲:杜奏太朗

アカシアの 花が咲く鋪道(みち)で
つれて行ってと 背中で泣いた奴
羽田発 北行きの最終便
やっぱりおまえが 忘れられなくて
搭乗券(チケット)を握りしめ 迎えにゆくのさ

霧雨に 濡れた首都高速(ハイウェイ)を
急ぐタクシー おまえに逢いたくて
羽田発 北行きの最終便
夜更けの酒場で ひとり飲む時も
身勝手なサヨナラを 悔やんでいたのさ

アカシアの 花に包まれて
微笑うおまえが 今でも瞼(め)に浮かぶ
羽田発 北行きの最終便
ジェットの窓から 覗(のぞ)く故郷(まち)あかり
倖せにしたいのさ 待ってておくれよ


3.東京霧笛

作詞:小野塚清一
作曲:桧原さとし

恋に破れた 男の肩に
月が隠れて 雨が降る
夜の波間の きらめきが
辛い心を 辛い心を 浮かべて揺れる
「優しいひとだったよなぁ」
想い出させる あぁ 東京 霧笛

花は咲いても 何時かは散ると
季節変われば 知らされる
僕が支えて やるんだと
懲りているのに 懲りているのに ついまた惚れた
「今頃 どうしているのかなぁ」
消えぬ面影 あぁ 東京 霧笛

雨に霞んだ お台場あたり
海に捨てたい 寂しさを
愛の終わりを 告げるよに
船が港を 船が港を 離れて消える
「もう一度逢いたいなぁ」
未練断ち切る あぁ 東京 霧笛


4.口笛の港

作詞:かず翼
作曲:大谷明裕

船の灯りが またたいて
呼んでいるよに 泣く霧笛
港裏町 日が暮れて
今日もさすらう 身が哀し
風に流れる 口笛を ひとり聞く

思い出すのは ふるさとの
雨に咲いてた 紅い花
うるむ火影(ほかげ)に 背を向けて
そっとあの娘(こ)の 名を呼べば
節も懐かし 口笛が
胸に沁む

船の影さえ ぼんやりと
かすむ夜霧の 港町
早くお帰り カモメ鳥
明日(あす)はいずこか 誰が知ろ
風に千切れる 口笛の
淋しさよ


5.夏子の海峡

作詞:下地亜記子
作曲:大谷明裕

東の海峡 カモメが飛んだ
子午線(しごせん)越えれば 君住む島だ
明るくまぶしい その笑顔
あの日の別れを 悔やんでいるんだよ
涙 流れて 波の上 夏子 夏子 夏子の海峡

北の海峡 飛沫(しぶき)が跳(は)ねて
大橋渡れば 茜(あかね)に染まる
岬に咲いてる 水仙に
優しい面影 今でも想い出す
渚(なぎさ) 鳴く鳥 啼く風よ 夏子 夏子 夏子の海峡

西の海峡 うず潮さわぐ
逢いたい気持ちも せつなくうねる
倖せだったら 帰るけど
やつれていたなら この手で抱きしめる
泣いて 名を呼ぶ 波の音 夏子 夏子 夏子の海峡


6.いつもみんなで手をつなごう

作詞:下地亜記子
作曲:大谷明裕

昇る朝日を 迎えに行くよ
翼を広げた 鳥たちが
地球はひとつ 世界はひとつ
太陽(ひかり)はひとつ 夢ひとつ
大事に大事に 育て合い
今日はみんなで 手をつなごう

つらい時には 励まし合って
嬉しい時には 歌おうよ
微笑みいっぱい 優しさいっぱい
緑がいっぱい 花いっぱい
大事に大事に 分け合って
明日もみんなで 手をつなごう

愛と力と 勇気があれば
誰にも幸せ やって来る
地球はひとつ 未来はひとつ
願いはひとつ 夢ひとつ
大事に大事に 守り合い
いつもみんなで 手をつなごう
いつもみんなで 手をつなごう


7.黒い花びら


8.長崎の女(ひと)

作詞:たなかゆきを
作曲:林伊佐緒

恋の涙か 蘇鉄(そてつ)の花が
風にこぼれる 石畳
噂にすがり ただ一人
尋ねあぐんだ 港町
ああ 長崎の 長崎の女

海を見下ろす 外人墓地で
君と別れた 霧の夜
サファイヤ色の まなざしが
燃える心に まだ残る
ああ 長崎の 長崎の女

夢をまさぐる オランダ坂に
しのび泣くよな 夜が来る
忘れることが 幸せと
遠く囁く 鐘の音
ああ 長崎の 長崎の女


9.達者でナ

作詞:横井弘
作曲:中野忠晴

わらにまみれてヨー 育てた栗毛
今日は買われてヨー 町へ行く
オーラ オーラ 達者でな
オーラ オーラ 風邪ひくな
離す手綱が ふるえふるえるぜ

俺が泣くときゃヨー お前も泣いて
ともに走ったヨー 丘の道
オーラ オーラ 達者でな
オーラ オーラ 忘れるな
月の河原を 思い思い出を

町のお人はヨー よい人だろが
変る暮しがヨー 気にかかる
オーラ オーラ 達者でな
オーラ オーラ また逢おな
かわいたてがみ なでてなでてやろ


10.街のサンドイッチマン

作詞:宮川哲夫
作曲:吉田正

ロイド眼鏡に 燕尾服
泣いたら燕が 笑うだろ
涙出た時ゃ 空を見る
サンドイッチマン サンドイッチマン
俺らは 街のお道化者(ドケもの)
呆(とぼ)け笑顔で 今日もゆく

嘆きは誰でも 知っている
この世は悲哀(ひあい)の 海だもの
泣いちゃいけない 男だよ
サンドイッチマン サンドイッチマン
俺らは 街のお道化者
今日もプラカード 抱いてゆく

あかるい舗道に 肩を振り
笑ってゆこうよ 影法師
夢をなくすりゃ それまでよ
サンドイッチマン サンドイッチマン
俺らは街の お道化者
胸にそよ風 抱いてゆく


11.東京ラプソディ

作詞:門田ゆたか
作曲:古賀政男

花咲き花散る宵も
銀座の柳の下で
待つは君ひとり君ひとり
逢えば行くティールーム
楽し都 恋の都
夢のパラダイスよ 花の東京

現(うつつ)に夢見る君の
神田は想い出の街
いまもこの胸にこの胸に
ニコライのかねも鳴る
楽し都 恋の都
夢のパラダイスよ 花の東京

明けても暮れても歌う
ジャズの浅草行けば
恋の踊り子の踊り子の
ほくろさえ忘られぬ
楽し都 恋の都
夢のパラダイスよ 花の東京

夜更けにひととき寄せて
なまめく新宿えきの
彼女はダンサーかダンサーか
気にかかるあの指輪
楽し都 恋の都
夢のパラダイスよ 花の東京


12.浅草パラダイス

作詞:下地亜記子
作曲:東天晴

花が咲き 花に酔う お江戸の名残りの 仲見世は
ホラ 今宵も更けゆく 提灯(あかし)に揺れて
ウキウキと カラコロと 駒下駄鳴らして 石畳
アァ 今宵も あなたに逢いにゆく
どうせこの世は 夢ん中
泣いちゃダメダメ 浮かれて踊れ ソィヤ…ソィヤ…ソィヤ…
雷門 浅草寺(せんそうじ) 馬道 千束(せんぞく) 花川戸
あぁ 浅草パラパラ パラダイス

ほおずきに 朝顔に 年の瀬 羽子板 酉(とり)の市
ホラ 二人でひとつの 願かけましょか
夢を見て 恋をして ときめく命が ほとばしる
アァ 倖せさがして 花やしき
どうせこの世は 夢ん中
泣いちゃダメダメ 浮かれて踊れ ソィヤ…ソィヤ…ソィヤ…
てやんでえ べらんめえ 人情が自慢の 江戸っ子だい
あぁ 浅草パラパラ パラダイス

パッと咲き パッと散る 玉屋と鍵屋の 大花火
ホラ 夜空が燃えるよ 心も躍(おど)る
寄りそって ささやいて 言問橋(ことといばし)から柳橋
アァ 夜風に吹かれて 六区(ロック)まで
どうせこの世は 夢ん中
泣いちゃダメダメ 浮かれて踊れ ソィヤ…ソィヤ…ソィヤ…
紙吹雪 汗しぶき 神輿(みこし)にサンバに 人の波
ああ 浅草パラパラ パラダイス
ああ 浅草パラパラ パラダイス